使用目的で異なるガラス

ガラスは珪砂と呼ばれる砂を原料としてつくられています。この珪砂は珪酸(SiO2)を主成分としており、これを溶融させ、必要なかたちに成型、固めるてつくります。ただし、溶融温度が1700℃以上と非常に高いため、温度を下げるためにソーダ灰(Na2O)を加え、さらに水に溶けないようにするために石灰(CaO)が加えられます。つまり、その主成分は珪酸とソーダ灰と石灰です。

そして、この製造の仕方で目的に合わせたいくつかの種類のものがつくられています。最もベーシックなのが「フロートガラス」です。これは、透明な板状のものです。これに対して、成型時に片面を凸凹にしザラザラにすることで光は通しながらも視線を遮断したものが「型板ガラス」です。これは、浴室などの中を見えなくしたい場合やインテリア性がほしい場合などに使われます。

また、「強化ガラス」といって、普通のものに対して3倍以上の強度を持ち、万一割れた場合でも破片が粒状になって人を怪我から守るものや2枚の間に中間層を設け、張り合わせて割れた場合の破片の飛び散りを抑える「合わせガラス」、金属の網を挟んだ「網入りガラス」など安全性を考慮したものがあります。

その他には、2枚を合わせる際に間に空気を封入して断熱効果を持たせた「複層ガラス」などもあります。